なせもえみ「ザ・女の事件 若年自己中シングルマザー育児放棄子殺し事件」
（ユサブル／スキャンダラス・レディース・シリーズ）の配信が始まりました。
配信先のリンクは最後の方入れてます。気がつきましたら、順次追加していきます。
原題は「棄てられた部屋」
段ボールに封じられた乳児の遺体の発見により発覚した事件をもとに、再構成した漫画です。
こういう事件を扱った漫画を描かせていただくことも多かったので、私なりの手法をお話します。
私は新聞記者でも警察関係者でもないので情報源を特別持っている訳ではありません。
まずは新聞やネットの記事から自分の気持ちに引っかかった事件を選びます。トップを飾るような大事件よりはベタ記事のほうが多く、子育てのことやママ友のことなどにわりと引っかかっていたと思います。
つぎに引っかかった事件について、集中して調べます。新聞記事であれば1社のみではなく、何社にもあたり、ネット情報も拾います。調べられるだけ調べたところから、この情報をどう再構成するか考えます。なるべく客観的に描くことは心がけますが、全く自分の視点を消すことは不可能だったと思います。
例えば、販売サイトなどに書き込んでいただくご感想などに寄れば「なせの事件ものは犯罪者に甘い」とご指摘をうけることが多いです。まあ、自分でもそうかなと思ったりもしますが、犯人を擁護したい訳じゃなく、犯人を叩いてすっきりという漫画は描けないし描きたくない、そういうところはあるかと思います。オリジナルならそういうのも描けるかもですが、事件ものはダメっぽいです。
ただ、そうした自分の特徴も、読んでくださった方の書き込みで初めて気づけた部分でした。読んだ方の心に何らかの引っかかりを作れていたのなら作家冥利につきます。
最近は事件ものを描く機会もなくなりましたが、原題「棄てられた部屋」はわりとなせの事件もの漫画の特徴が良くでている作品かなと思います。
手にとっていただけると嬉しいです。
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